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フォーラムが選ぶ・この逸品

照屋窯の長角皿

照屋窯の長角皿

2012年12月 門田真記子
製作地:沖縄県恩納村

私が選んだ手仕事の逸品は、
愛媛民藝館で開催されている「現代・日本の手仕事展」に出品されていた
沖縄県・照屋窯の長角皿です。

照屋佳信さんの作るうつわの中でも私は特に点打ちが好きで、
いろいろな焼き物の中に紛れていてもすぐに目を奪われます。
点打ちというと、水玉模様、ドット柄という可愛らしい雰囲気になりがちですが、
照屋佳信さんの点打ちは、それらとは一線を画すものがあると思います。
意識しすぎない、まるで木の葉がお皿の上にはらはらと
落ちたかのような自然な間隔。
誰にも真似できない、作り手の人柄そのものが表れていると感じます。

2011年に手仕事フォーラムの沖縄の旅に参加させていただき、照屋窯を訪れました。
ここは本当に日本だろうかと思うような道なき道を進んで
見えてきた小さな小屋と、風に吹かれてそこに佇み出迎えてくれた照屋さん。
自然体で、まるで森の番人のようでした。

工房の周りには雨風にさらされることを気にしていない焼き物が山積みに
なっていて、私はそれらが気になって仕方がありませんでした。
焼き損じや欠けなど、売り物にならないものなどだそうですが、
ひとつひとつ手に取ると骨董品のように使い込んで愛されたかのような味わいがあり、
雰囲気の良いものばかりで夢中になったのを思い出します。

うつわを手に取った時に、その作り手や窯場の風景が目に浮かぶのも、
手仕事フォーラムに参加させていただいているからこそだと思うのです。
作り手と、自然と、焼き物が、一体になっているような照屋窯。
眺めているだけでも幸せな気持ちになれるお皿です。