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番外編 茶托比べ

番外編 茶托比べ

2017年4月 高梨武晃

木工品の小品として、

手に取りやすい茶托があります。

湯呑との組み合わせを楽しみながら、

見比べてみました。



目はじき朱黒塗茶托

日本民藝館で使われていて、

柳宗悦が弘法の市で見つけたと、

そう聞いた久野恵一さんも弘法の市に駆けつけ、

見つけたものと同じ茶碗蒸置きです。

(詳細はkuno×kuno vol.67 vol.81をご参照下さい)

一枚持って久野さんに見せに行ったことがあります。

「よく見つけたな」と褒められました。

だけどやっぱり、

「民藝館の、柳が選んだものが一番良い。バランスも風合いも」

とも言われました。

それ以降も骨董市などで見つければ買い足し、

いま我が家には、大きく分けて4サイズ、

塗りも使い込み方も違うものがあります。

民藝館のものを見てみたい。



拭き漆茶托

上のものと比べて、

段が浅く彫られています。

我が家ではこの拭き漆の出番が多いかもしれません。

形に骨格があるので、

強い湯呑みも受け止めてくれます。



溜塗り茶托

裏の作りや段の付け方は、

上記2点と似ているように見えます。

ただこちらは曲面の違いや内径の小ささなどから、

最初から茶托として作られているのではないでしょうか。

この3点、仮に茶碗蒸型と呼びますが、

ある時期流行した形だと久野さんは書いています。

明治から大正に掛けて、

京都の料亭で茶碗蒸置きとして朱黒塗りのものが使われ、

それをそのまま柳のように茶托に転用する者、

また、塗りや形をより茶托に直す者、

小品の世界でも色々と流れがあります。