手仕事フォーラム〜手仕事の品をとり入れた生活の素晴らしさを

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プレス掲載

山陰中央新報 明窓 出雲民藝館 篭と笊展

山陰中央新報 明窓 出雲民藝館 篭と笊展

2011年5月2日(月)山陰中央新報掲載

明窓

 出雲民藝館(出雲市知井宮町)は、東北、九州の篭や笊を集めた展示会を開いている。出雲民芸協会創設50周年記念事業。急きょ、被災した東北の手仕事を支援するという主旨が加わった。▼展示品は200点。ヤマブドウや竹を使った手提げ、あけびの蔓やクルミの樹皮などを使った篭など。その質素な機能美が、豪農屋敷の米蔵を改装した展示場の雰囲気に溶け込み、「用の美」を追求した民芸の魅力を、十分に伝える。▼これを集めたのは、日本民芸協会常任理事の久野恵一さん(63)。もともと農山村の手仕事だったが、現代の生活に合わせて使いやすくなるように助言したところ、民芸の原点とも言える「風土が生み出す美しさが際立った」という▼農閑期に自家用としてつくられ、数日かけてやっと1個というものもあり値段はそれなりにする。しかし、20年、30年と使い込むほどに柔らかくなり美しい光沢が増すという。大量生産・もの余りの時代に逆行する、本物の味わいだ▼民芸は若者の関心を取り戻しつつある。威張らない、使いやすい、素材を通して自然がみえる…、すべてが魅力らしい。今回の展示は島根県内の若い工人のやる気に火をつけるきっかけになりそうだ▼神戸や東京に店を構えるセレクトショップが、同様の手仕事展を開く予定だ。科学技術への過信がコテンパにやられた今、暮しの中に自然の手触りを求める気持ちが、この国に広がりはじめているのかもしれない。「日本の手仕事・篭と笊展」は6月5日まで。(裕)