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手仕事調査:九州地方

佐世保竹細工 野田利治さんの買い物カゴづくり

佐世保竹細工野田利治さんの買い物カゴづくり

2013年2月11日
訪問地:長崎県佐世保市

グラフィック社「民藝の教科書C カゴとザル(仮称)」の取材で、佐世保郊外で竹細工を50年営む野田利治さんを訪ねました。
あらかじめ何をつくるかということが命題だったので、他での竹細工と相違する特徴的なものとして買い物カゴをあげました。昔はヤミテゴ(ヤミとは戦後間もなくヤミでものを購入することから名付けられたそうで九州一般ではヤミテゴ、ヤミテンゴ、ヤミメゴなどと呼ばれています)この買い物かごの特徴は長方形で出来ているカゴです。他の産地では長方形はなく、丸か楕円、これは普通に編めば当然円形になるのが理にかなっているからで、角にするのは竹の組成をあえて変形させてしまうことなのです。おそらく四角い方が自転車や運搬に便利だったからでしょう。
野田さんはこの四角にする工夫を火で炙るということから自身で会得したそうです。元は炭火で炙ったそうですが、今はもっと簡単にコンロで炙ります。そんな訳でこのようなつくりのカゴを皆様にご披露し、知ってもらいたいということから推薦しました。
昔のみならず現代でも買い物カゴとして役に立ちますし、また野菜などの食料品を入れて持ち運ぶのにも便利で、マガジン入れやスリッパ入れなど現代の暮らしにすっとはいってこれるカゴ。また、用いる竹の皮を磨いて、使い込むほどに飴色になり、美しくなることもこのカゴがよきものとして推薦したかったからです。
このカゴの製作工程を1つ1つ撮りましたので、写真によって見てください。
なお、「民藝の教科書C カゴとザル」は6月出版予定で、また違った解説でこのカゴを含めた紹介となるでしょう。

カゴの散髪
縁巻きの寸法どり
楕円形から角形へ 縁を火で炙る
縁巻きの当ての外輪と内輪
縁巻きの始め
みがき
白は軟らかい縁巻き、赤目は硬く本体に使う

 

手仕事フォーラム 久野恵一