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手仕事調査:九州地方

九州の旅 前編

九州の旅 前編

2015年12月
訪問地:佐賀県唐津市、佐賀県有田市、熊本県荒尾市

昨年末に初めて九州(佐賀・熊本・大分・福岡)を旅しました。
目的は大きく二つあり、一つは民藝の教科書「うつわ」に載っている九州の窯元を巡ること、もう一つは個人的に気になる料理教室に行くことでした。当たり前のことですが個人旅行は学習旅行やツアーとは違い、自分で行き方からプランを考えねばなりません。今回は特にガイドブックに載っていないような窯元にどのようにいったらいいのか?など不安なことが多かったです。今後手仕事を見に九州へいらっしゃる方のなにか参考になればと思い、その旅で触れたことや感じたことを記したいと思います。

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1.佐賀県(東風窯、大日窯)
中部国際空港から福岡空港に向かう。レンタカーを借りたのち、天ぷらひらおに寄りつつ佐賀へ。佐賀では唐津の東風窯、有田の大日窯に行った。

東風窯 急な訪問だったが東風窯 中村恵子さんにとても丁寧にご案内いただいた。

登り窯も拝見。東風窯のものは割竹式という竹を割ったような形の登り窯(小鹿田や小石原との違いは参考url:http://blog.teshigoto.jp/?eid=864988 に詳しい)。棚板は有田で使用したものを使うそうで、地域の関わりを感じた。登り窯をみると沖縄学習会を思い出し、とても心躍る。

購入した器。特に右側の器の白がとても美しく料理が映える。焼く前は同じ形の器でも焼き具合で使い心地も別物のように感じる。いくつかの旅先で聞いた言葉だが、使っていくと器はどんどん良くなっていくそうで、使い続けてみて体感したい。

有田の大日窯へ、沖縄学習会でご一緒した久保さんを訪ねた。煙突に書かれている「大日窯」の文字がとても目を引く。
久保さんに工房をご案内いただき、磁器が作られる工程を拝見した。磁器の窯元に伺うのは初めてであった。磁器の品質の在り方から、陶器との違いなどお話を伺い、磁器は実用面で素直に魅力を感じた。手仕事の磁器の器を手に取る機会が私自身少なかったのだが、今後積極的に見て使っていきたいと思った。

絵付けにも惹かれる。この器は絵付けだけで一時間ほどかかると言っていた。家に帰ってから改めてじっくり見たがとても細やかで仕事ぶりに頭が下がる。

大日窯に関する参考url:http://teshigoto.jp/serial_report/kuno/vol55.html

.熊本県(ふもと窯、瑞穂窯)
熊本ではもう一つの目的である料理家 細川亜衣さんの料理教室へ行った。器を欲する理由は人それぞれだと思うが、自分にとっては料理を作ること(きちんと生活すること)と共にある、と旅を通じて再認識できたのが良かった。

熊本の窯元は小代焼のふもと窯と瑞穂窯に行った。
窯元へ寄る前に、お腹がすいていたので源野さんにおすすめ頂いていた小代焼付近に南関揚げ丼の食べられる道の駅併設の店に行くも、閉店時間が思ったより早く入れず。それでも南関揚げのお土産は入手し、ふらっと目についた近くの喫茶店に入る。そこはたまたま瑞穂窯の器を主に使っている店で、福田るいさんの器でご飯が食べられた。美味しく嬉しい誤算。(お土産で入手した南関揚げは、民藝の教科書内でも久野さんが紹介されているが、嵩張るが使い勝手がとてもよい。食べられなかった南関揚げ丼は今度作る)

福田るいさんの器

小代焼ふもと窯 薪を準備するところを拝見。それから井上尚之さんにお話を伺い、仕事との向き合い方について話をした。10年間その仕事が続いたらもう振りむかないで、決めた仕事に邁進すると仰っていたのが印象的だった。
もう日が暮れそうな時間になってしまったが、瑞穂窯へ(小代焼瑞穂窯url:http://blog.teshigoto.jp/?eid=864921 )。福田るいさんにお会いできた。静岡から来たことを話すと、当時静岡で行っていた るいさん自身の展示話や、その展示に合わせて るいさんが訪れた芹沢C介生誕120年記念展のお話などざっくばらんにお話しを聞かせていただいた。沖縄でも九州でも出会った陶工に共通するが、るいさんも尚之さんも話しているだけで元気をもらえるような方々だった。小代焼にはもう少し明るい時間に再訪したい。

(つづく)

 

手仕事フォーラム 高木良樹