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たくみ割烹の「すすぎ鍋」

たくみ割烹の「すすぎ鍋」

2007年6月22日
語り手:阿部一郎

−すすぎ鍋のゴマダレを引き立てるラー油について−

民藝関係に詳しい方や食べ物に研究熱心な食いしん坊の方ならご存知の方が多いかもしれませんが、今、俗に云う‘しゃぶしゃぶ’は、鳥取の「たくみ割烹」店を創った吉田璋也が柳宗悦や河井寛次郎等の知恵も借りて考えついた料理です。つまり、たくみ割烹の人気メニュー「すすぎ鍋」は‘しゃぶしゃぶ’のルーツということなのです。
元々は?羔肉(シュワヤンロウ)といって羊の料理なのですが、これを牛肉とゴマダレで日本の肉料理として完成させたのが、鳥取の民藝運動の父、璋也です。


今回はそのゴマダレに入れる?油(ラー油)について少し…
このラー油は自家製です。しかし唐辛子は、地産地消という訳にはいかないのです。韓国の唐辛子が半分と鳥取のを半分ずつ原料に使います。
なぜかと云うと鳥取産の唐辛子は辛いのは辛いのですが、その中に甘味というか旨味が少ないのです。かといって、韓国産だけを使うと旨味は有りますが、パンチが無いのです。
そういう訳で仲良く半分ずつ、日韓合作、まぁラー油のワールドカップの様なものです?
作り方は、唐辛子を細かく切ってすり鉢でさらに細かくして、これを熱した鍋に極上のごま油と共に入れ、弱火でコトコト約30分間煮ます。火が強すぎると唐辛子が焦げて苦味が出ますし、かといって煮が足らないと辛子の風味と辛味と旨味が出ません。真剣にやらないと今でも時々失敗する事があります。
こうして作ったラー油がゴマダレを一段と引き立ててくれるのです。