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「さまつ」って、御存知?

「さまつ」って、御存知?

2007年10月29日
語り手:阿部一郎

先日、鳥取の農家が直接持ち込んで販売している直売店でおもしろいものを発見しました。「さまつ」と書いてあり、形、姿はまったく松茸なのです。一本が150円〜200円位なのでダメもと?と思い大量に買ってきました。店に帰って一本一本確かめてみると香りは松茸程強くはないにしても、食感はまったく変わりありません。
一番違うのは大きさですが、値段から考えると、納得できます。さまつと松茸の決定的な違いは、その生息場所です。松茸は黒松の元なのに対し、さまつはそこから少し離れた雑木林にできるのだそうです。もちろん近くに黒松も有るのだそうですが…。その大量のさまつをどうやって料理しようか考えるに、日を置けば香りは消える一方なので、早く処理する為に昆布と焚いて佃煮を作ってみることにしました。
店で使っている昆布は利尻産の天然真昆布(3m位)なので、これならと思い取り掛かりました。

昆布について少し…。昆布と言えばもちろん産地は北海道なのですが、主な消費地は大阪を中心とする関西圏で沖縄のそばもその味の基本は昆布です。
一方かつお節は、南方で獲れるカツオが原料なのは誰でも知っている話ですがなぜかその消費は関東以北の方が圧倒的に多い、つまり昆布とかつお節は距離が長い逆の地方でより多く消費されているのです。なぜでしょう。不思議に思いませんか?うどんとそばの消費とも関連があるかも知れません。うどんのだしの主役は昆布で、そばはやはりかつお節です。その昔江戸時代に北前舟で大量の昆布が北海道から運ばれる姿を頭に思いうかべながら、いろいろ調べてみるのもおもしろいかも知れません。

話はさまつを昆布の佃煮…。その味は如何に…?
この秋、是非たくみ割烹店にお寄り戴いてお確かめ下さい。
これだけでもお酒がすすむ逸品です。