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じゅんさいの酢物を造りました

じゅんさいの酢物を造りました

2007年12月2日
語り手:阿部一郎

この秋、遠く秋田に移り住んでいる古い友人からじゅんさいを戴きました。
酢物にしたり、すいものや赤だしの上にチョロっとのせるアレです。
鳥取ではなかなか目にふれる事のない貴重なものなので、店には出さず、一人で食べました。
じゅんさい独特のトロリとした透明な芽をおおっているゼリー状の膜と、その食感を活かす為、ポン酢ではなくさっぱりと柔らかい三杯酢を使い、それにひたして食べました。薬味は一切使わず、そのシンプルな歯ごたえを楽しみました。うまいです。

じゅんさいと云えばもちろん秋田の名物で、きれいな沼地に生息する、ハス科の食物です。それを大きなたらいに女性が乗って、長い一本の棒でこぎながら、その芽をつみとっていく作業は秋田の風物詩であり、失われつつある日本の地方の原風景ですね。
しかしその旬の季節は初夏、5月の終わりから6月の中頃なのです。その時しか無いのです。6月も終わりになると芽が大きくなり過ぎて硬くなり美味しくありません。
それがなぜこの10月頃にと思ってその友人に聞いてみると、今は水耕栽培いわゆるバイオで季節がはずれても容易に出来るのだそうです。早い話が、養殖のじゅんさいです。

20年くらい前になりますが、秋田から天然のじゅんさいを取り寄せた事があります。小さいナイロン袋につまっていましたが(約500g)6,000円くらいしました。
今はその1/5くらいで手に入るそうです。それを聞いたら味も1/5になった様な気がしました。