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73年の時を経て復活!リーチ直伝鳥取牛みそ煮込みカレー

73年の時を経て復活!リーチ直伝鳥取牛みそ煮込みカレー

2008年12月8日
語り手:阿部一郎

『工藝53号』(昭和10年5月15日発行)によると、民藝に興味をお持ちの方なら誰でも知っているスリップウェアーのあのバーナードリーチが、鳥取の民藝のプロデューサー医師でもある吉田障也を訪ねて来鳥した際、鳥取の高女学校でカレーの作り方を公演・実習した記事が詳しく載っていました。

 それによるとちょっと驚くのは、隠し味にちょっと味噌を入れてあるとの事なのです。イギリス人がなぜ味噌を…と思いましたが、もともと幼少の頃から日本にスタンスをとり、日本の文化をこよなく愛した料理好きのリーチが、そこに至ったのも案外それほど不思議な事ではないのかも知れません。私も半信半疑で作ってみましたが、これが美味い!  味にコクと深みが出て、また鳥取牛とよく合うのです。

 もちろん味噌も鳥取産の手作りのものです。

 そして同時期、リーチの朋友の柳宗悦を我孫子に訪ねた折、婦人の兼子に助言し、味噌入りカレーを作り、志賀直哉や武者小路実篤らに食べさせたら大変喜んだらしく、今、我孫子では、白樺派カレーとして街おこしの一環としてそれを大々的に売り出しているそうです。

 ただそれはチキンカレーなのに対し、牛肉をメインにしているたくみ割烹では、大きくカットした鳥取牛を使っています。

 時間をかけてコトコト煮込んだ肉は、スプーンでも簡単に切れる程柔らかく旨味があります。

 この9月から売り出したのですが、カレーの風味というものはやはり食欲を増す何かがある様で、一人、注文が入ると立て続けにオーダーが入ります。

 ただ、郷土料理を前面に出している店なので、あまりカレーばかり出るのも、少し複雑な気持ちです。 でも、美味いものは美味い。 カレーを食べ終って満足そうなお客様を見ると、これはこれで良いのかな?とも思います。