手仕事フォーラム〜手仕事の品をとり入れた生活の素晴らしさを

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いただきます

春の小鉢三種

春の小鉢三種

2009年4月17日
語り手:阿部一郎(たくみ割烹) / 写真:田中良子

1、菜の花辛子和え

山々をおおっていた雪も解け、かろやかに流れる川のほとりに鮮やかな緑と黄色の菜の花畑が目に入ります。普通食用にするものは、花が咲く前のつぼみの状態であまり背が高くないものを使います。熱湯にさっとくぐらせた菜の花に、だしとみりんと醤油で辛子醤油を和えて、上にかつお節をかけて出来上がりです。春の香り高い野菜の小付です。

2、鯛の子含め煮

桜満開の四月上旬、桜鯛といって鯛が一年中で一番脂がのって美味しい季節です。尺を超える立派な鯛のそのおなかには、はちきれんばかりの卵がぎっしり詰まっています。それを丁寧に取り出し、2pくらいに切ってから、薄口醤油とだしで沸騰した鍋に入れると、パーッと花が咲いたようにはじけ子が丸まります。これに生姜をきかし、木の芽等をあしらうと本当に美味しく、新酒がどんどん出始めている今これをあてに一杯!たまりませんね。

3、あご(飛び魚)の刺身

山陰では4月から6月にかけて、ちょうど20pくらいの最も美味いとされる大きさのあごが最盛期です。このあごを三枚におろし、腹骨を包丁ですいて、皮を手でひっぱるようにスーッとむいて中骨をとり、2pくらいの食べやすい大きさに切って、たっぷりの生姜醤油で食べるのです。身のもちもち感がたまりません。