手仕事フォーラム〜手仕事の品をとり入れた生活の素晴らしさを

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洋鋏

洋鋏

2009年1月19日
語り手:横山正夫

いずれも昔の物です。
洋鋏はその名のごとく西洋からもたらされた鋏です。中国経由か、またはポルトガル船によってもたらされた物か定かではありません。しかし、便利で使い勝手が良い物であることは誰しもが認めるところであり、日本で普及するのに時間は掛からなかったと思われます。そして、日本においては、独自の鍛冶の技術、伝統があり、むしろ本家の洋鋏より優れた鋏を作り出すのに時間は掛からなかったと思われます。
そして、明治以降、刀鍛冶が廃刀令により、刀を作れなくなり、その技術をいかして、鋏、包丁、鑿、鉋等の日用品、道具を作るようになり優れた品物が作られました。
しかし、この様に優れた日本の品物が現代もそのまま作られているかと言うと、残念ながら、否と答えざるを得ないと思われます。この原因は、手仕事の現状がそのまま当てはまるので、ここでは述べません。
ここでは、それでも昔ながらの丁寧な仕事から生まれた洋鋏を二点紹介します。この手仕事はなんとしても次の世に残したいものです。

一つめは種子島の洋鋏です。昔ながらの全て手作業で作っている工人は一軒だけとなりました。その美しさ、切れ味はなんとも言えない味が有ります。

二つめはくまもとの鍛冶屋の品物です。長さが30センチ近くあり、その用途は定かではありませんが、牛の爪切りと聞きました。実用として使われている限り作り続けられると思うとホッとします。この実用からきた無骨さ、その大きさ、力強さには圧倒されます。