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初期伊万里

初期伊万里

2011年10月11日
語り手:横山正夫

 日本の焼き物を語る上で、伊万里(有田)焼を外すことはできません。伊万里焼は、朝鮮、中国の技術を吸収し、日本独自の磁器を完成させ、それが、現代までも続いています。この伊万里焼を大きく分けると、初期伊万里、古九谷手、柿右衛門手、古伊万里手そして明治以降の伊万里に分けられます。
 本稿では、その最初期の伊万里焼をご紹介します。
 初期伊万里は江戸時代の初め、寛永の頃から1650年代頃までの伊万里焼を指します。その特徴は文禄、慶長の役で朝鮮から連れてこられた陶工による磁器の制作に始まり、そこに中国明末の染付の影響を受けて作られています。また、生掛け焼成(素焼きをしないで絵付け、釉薬掛けをして、焼成します)のため、その後の柿右衛門手製品以降の製品と異なり、どこか茫洋とした暖かみのある磁器となっています。
 以下に、初期伊万里のお手本となった中国明末の染付をまずご紹介し、その後に初期伊万里をご紹介します。

中国明末染付七寸皿です。初期伊万里の中には、この図柄をそっくり真似た作品もあります。


 以下に初期伊万里の作品をご紹介します。個々の作品に解説を付けません。図柄の面白さ、余白の美しさ等々。皆様個々の目で見て頂きたいと思います。

 初期伊万里の青磁を二点ご紹介します。

 鎬白磁の杯です。

 最後に優雅な鶴首の大瓶をご紹介します。

 今後、順次その後の伊万里もご紹介するつもりですが、初期伊万里の素朴さ、暖かさは他に代えがたい魅力があります。