手仕事フォーラム〜手仕事の品をとり入れた生活の素晴らしさを

ホーム>連載・手仕事レポート>昔の物 今の物>菓子型

昔の物 今の物

菓子型

菓子型

2011年12月18日
語り手:横山正夫

 菓子型とは、文字通りお菓子の型を作るための道具です。焼き菓子、落雁、練り切り等の和菓子に使用します。洋菓子と異なり、日本人の繊細さはここでも発揮され、昔から繊細で美しい造形の菓子型による和菓子が目を楽しませ、また食欲をそそってきました。華麗な和菓子の裏に隠れ、表には現れませんが、菓子型はまさに職人芸の世界です。江戸時代に始まると言われる菓子型も現代では、その制作者が少ないと聞きます。日本の繊細で美しい和菓子を後世に伝えるためにも、この技術を絶やしてはなりません。
 本稿では、昔の菓子型をご紹介して、菓子型の美しさ、技術の確かさ、造形の妙を知って頂きたいと思います。
 なお、菓子型は素材を押しつけて制作するため、出来上がる製品とは逆向きとなること、そして、高さを出すため、通常二枚一組で組み合わせ、取り外しが出来るようになっています。本稿では、最初にご紹介する菓子型以外は高さを出す二枚目の板木の写真を省略していますので、ご了解下さい。
まずは、お目出度い日の出と鶴です。

 これも同じく鶴ですが、夫婦の鶴でしょうか、仲むつまじいほのぼのとした造形です。

 海老や鯛などお目出度い図柄が選ばれます。

 翁と媼の菓子型です。長寿のお祝いのための物でしょうか。

 ユーモラスな図柄も見受けられます。これは亀です。

 また、野菜や植物もいきいきと表現されます。

 枇杷でしょうか。

 蜜柑です。

 茗荷でしょうか。

 菓子型は、桜等の堅木に彫られた菓子型そのものが美しい作品となっています。この技術、伝統は後世までも残さねばなりません。