手仕事フォーラム〜手仕事の品をとり入れた生活の素晴らしさを

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小皿(2)

小皿(2)

2012年6月20日
語り手:横山正夫

 前項に引き続き、小皿をご紹介します。
 本項では、九州以南と李朝の品をご紹介します。
 まずは、伊万里です。

明治、大正頃の醤油皿です。型物で、花模様を陽刻してあります。堅牢で使い勝手がよく、我家で日々酷使されています。美術品として紹介される物ではありませんが、気に入った小皿を使うことで、日常生活に潤いを与えます。

江戸後期頃の伊万里赤絵の小皿です。赤絵が雑で、おそらく庶民の日常使いのために、大量に作られた物と思われます。縁がキッタテになっており、通常より深めの皿のため、総菜を盛るのに適しています。

同じく伊万里の染付小皿です。薄手に引かれた生地に呉州で草花を描きます。上手の小皿ですが、伊万里の特徴をよく表しています。

 同じく伊万里の八角皿です。非常に薄手の生地に呉州で繊細な絵付けをしています。民藝の範疇を超え、美術品の範疇の物かもしれませんが、江戸後期にこのような品物を大量に、易々と生み出していた伊万里の底力を感じます。
 
 次ぎに、唐津系の品をご紹介します。

古唐津の無地の小皿です。なんでもない小皿ですが、唐津の特長を表し、味わいがあります。

小鹿田の坂本茂木さんの刷毛目小皿です。昔の物の中に入っても違和感なく溶け込みます。それだけ茂木さんの仕事は、伝統を踏まえた安定した仕事と言うことでしょうか。
 
次ぎに、沖縄の作品を二点ご紹介します。

まずは、金城次郎さんの小皿です。縁に飴を廻した白無地の小皿です。派手さはありませんが、無事これ平穏を表す安定感があります。

小橋川昌永(仁王)さんの赤絵小皿です。沖縄の美しい白掛けの生地の上にシンプルな赤絵を乗せます。無理な派手さを主張せず素朴な赤絵に仕上がっています。金城次郎、小橋川仁王そして今回はご紹介できなかった新垣栄三郎の作品にはそれぞれの味わいがあります。
 
最後に李朝の小皿をご紹介します。

所謂、三島手と言われる李朝初期の小皿です。雑な作りの中に味わいがあります。

同じく李朝初期の白磁小皿です。磁土の上に透明釉薬を掛けただけの小皿ですが、現代の磁器では真似の出来ない独特の味わいがあります。
 
 以上、二回に渡り、小皿をご紹介してきましたが、小皿を単独で紹介することもあまりなく、閲覧頂いた皆様には興味を引かれなかったかもしれません。しかし、日常、常に使用する小皿ですから、是非ともご自分の趣味に合った小皿をお使い頂きたいと思います。