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丹波海老徳利

丹波海老徳利

2013年3月18日
語り手:横山正夫

 丹波焼は言わずと知れた六古窯のひとつで、昔から大壺、甕を生産する日常雑器を焼く窯でした。穴窯焼成による焼き締めや、いわゆる赤どべを掛けた製品がその代表的な物でしょう。江戸後期になると、日常の小物類も多く生産され、又、従来の焼き締め、赤どべ以外にも、白土や、いわゆる栗皮釉薬と呼ばれる釉薬で器体をおおったり、流し掛けの他に、筒書きによるイッチンによる装飾等が付されるようになりました。そして徳利もその中のひとつとして、特徴的な製品が作られました。蝋燭徳利、傘徳利、海老徳利等です。本項でご紹介するのは、この内の海老徳利です。以下に三本の海老徳利をご紹介します。


一本目

二本目

三本目

三本を並べて

 生き生きとしてユーモラスな海老の姿、すくっと立つ形等、どこか愛らしさを感じます。この三本の徳利の内一本は江戸末期から明治頃の物、そして、残りの二本は現代の物です。技法に多少の違いはあっても、現代の物も、昔の物に負けていません。昔はここ丹波でも、また瀬戸の石皿、行燈皿等優れた陶画が沢山ありましたが、現代では、昔に匹敵する陶画は皆無に等しく、そんな中で私はこの海老徳利の陶画が現代の陶画として、最も優れており、昔の陶画に負けないものと思っています。