手仕事フォーラム〜手仕事の品をとり入れた生活の素晴らしさを

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民画

民画

2013年6月12日
語り手:横山正夫

 民画とは、ある流派や時の権力者に属さず、民衆から湧き上がってきた絵とでも表現すればよいのでしょうか。流派や権力者の影響がないだけに、その描かれた作品は自由でのびのびとしており、まさに民衆の生活に根ざした手仕事と言えます。
 ここでは、日本の民画の代表として、大津絵を、そして、李朝の民画をご紹介します。
 まずは大津絵です。大津絵は江戸時代の初めに逢阪の関で仏画を売り始めたのが始まりと言われています。その後、江戸後期に大津宿の名物として、旅人に販売されました。その図柄の面白さ、大量に制作されたため省略の中にも鋭い筆裁きが見て取れること、そして色使いが華やかなこと等々まさに民芸の極地にあります。
 ここでは、二点の大津絵をご紹介します。

「藤娘」

「恵比寿と大黒の角力」

 次ぎに李朝の民画をご紹介します。ここでも民画ですから、流派、権力者とは無関係に庶民がその実用のために描き、また購入した物です。日本との文化の違いはありますが、自由奔放に花鳥、山水、動物等を現します。
以下に二点の民画をご紹介します。

(全体)

(上部分)

(下部分)

 以上、日本と朝鮮の民画をご紹介しましたが、民画は江戸末期から明治の初めころまでが最盛期で、また李朝の民画も李朝の終焉とともに衰退してしまいました。多様な現代社会の中で、これらに匹敵する民画を探すことは不可能かもしれませんが、安価で美しい昔の民画に匹敵するものが現代にも、あればと思います。