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丹波の生田和孝

丹波の生田和孝

2013年12月18日
語り手:横山正夫

 丹波の生田和孝さんの作品をご紹介します。
 生田さんは昭和57年に五五歳の若さで亡くなりました。鳥取県に生まれ、京都の河井寛次郎のもとに職人として入り、その後砥部を経て、丹波で作陶しました。その作品は糠白、飴と鉄の三種類の釉薬のみ、技法は面取りと鎬の二種類のみと単純ですが、その組み合わせで骨太で力強い多様な作品を作り出しました。窯の性質とも相まって、その作品は今でも限りない魅力を持っています。生田さんを民藝の作家とご紹介しようか迷いましたが、私は、生田さんの魅力は普段使いの雑器にあると思うので、あえて民藝の作家のご紹介とはしませんでした。以下に生田さんの作品をご紹介します。

 

 まずは糠白鎬大鉢です。堂々たる姿、鎬の線の美しさ、糠白の優しさ、どれをとっても文句の付けようのない作品です。

 次の作品も糠白の瓜型壺です。形そして糠白の流れの美しさが魅力です。

 次の作品は糠白と飴の掛け分け面取り壺です。無造作になされた面取りと上部の轆轤、糠白がよくマッチしています。

 次の壺は鉄釉薬の面取り壺です。形のまとまり、鉄釉薬のとけ具合が雰囲気を出しています。

 次ぎに五寸組皿をご紹介します。この皿は30年ほど前に私が購入し、現在まで使い続けてきました。非常に堅牢な皿で煮物皿として重宝しています。ここでも糠白、鎬の美しさを感じます。一枚の裏表と五枚組の写真でご紹介します。

 次の作品も鎬の組湯飲みです。窯の火加減で糠白の色合いが変わってくる事が分かります。

 最後に、鉄釉薬鎬のぐい呑みをご紹介して本稿を終わります。酒を愛した生田さんのぐい呑みです。若くして亡くなられたことが残念でなりません。