手仕事フォーラム〜手仕事の品をとり入れた生活の素晴らしさを

ホーム>連載・手仕事レポート>昔の物 今の物>三足盤

昔の物 今の物

三足盤

三足盤

2015年4月8日
語り手:横山正夫

 盤とは平面状の様子を現します。碁盤、将棋盤、定盤等すべて上面が平面のものです。陶磁器における盤も平面状の器を現します。中国の青銅器の時代から足付きの盤が作られ、その後、陶磁器にも足付きの盤が作られてきました。
 足付きの盤の用途は食べ物を盛ったり、花をいけたりする器と考えられます。従って、普段使いの器と言うより、冠婚葬祭の何らかの祭りごとに使われたものと考えられます。
 本項では、三足盤の昔の物と今の物をご紹介します。

 まずは、昔の物です。米沢成島焼きの盤です。成島焼きは質実剛健な焼き物で、釉薬、機体の形も単純でそれが魅力の焼き物ですが、ご紹介する三足盤は、珍しく装飾的で、おそらく武家階級の特注品であろうと思われます。しかし、三足の力強さ、どっしりとした器は、まさに成島焼きです。正面2枚と上下からの写真でご紹介します。大きさは尺一寸程です。

 次に現代の三足盤をご紹介します。出西窯の作品です。どっしりと落ち着きがあり、鉄釉薬が漆黒から鉄錆色に変化して、これが景色となっています。正面、上下の写真でご紹介します。大きさは一尺程です。

 以上、昔と今の三足盤をご紹介しましたが、現代は家族単位が少人数となり、あらたまって食物を大皿に盛りつけたり、玄関や床の間に生花をいけたりとの機会が少なくなり、本項の様な盤は出番がなくなってしまいました。しかし、生活を彩る大型の陶磁器として、魅力のある物ですので、従来の用途にとらわれずに使用をし、また、生産を続けてもらいたいものです。